12.「病気で出会えた人たち」
この病気になってから、色々なギタリストの方に相談に乗ってもらった。
今まで面識がない人でも、この人に話を聞いてもらいたいって思った時は、DMを送って会いに行ったりした。
この病気になっていなかったら、出会えていない人もいたと思う。
そこで素晴らしい出会いもあったりした。
人生って本当に面白い。
あえて名前は載せないけど、この時期に色々と支えてくれた方々、本当に感謝しています。
その中でとても考えさせられたのが、ギタリストの先輩の言葉で、
「ライブは自分のプレイが全てではなく、どうやってお客さんを楽しませて帰らすか、僕はそれを一番に考えている。」
という言葉だった。
確かにどんなに良いプレイをしても、来てくれているお客さんが楽しめてなかったら意味ないわけだし。
そこからは一本一本のライブをどうお客さんに楽しんでもらえるか、そこだけに焦点を絞っていく。
今までは変な弾き方をして、変なクセが抜けなくなってしまったら、「ギタリストとしての未来がなくなる」って思って、少し楽な弾き方があっても、あまりにも普通の演奏の仕方とかけ離れているときは、未来のことを考えて、その演奏を続けなかった。
けどこの頃から、とにかくその日のライブを素晴らしいものにするってことだけに、全てを捧げるようになる。